デッドストック

amazonプライムビデオで見つけた、2017年にテレビ東京で放映されていたというオカルト系深夜ドラマです。スタッフリストを見たところ、心霊ホラーモノではおなじみの三宅隆太さん、ドキュメンタリー作家の森達也さんという気になる名前がならんでいたので見てみました。

あらすじ

テレビ東京でADとして働くことになった主人公の常田大陸は、地下にある部署「未確認素材センター」で廃棄された素材映像を整理する仕事をすることになる。
膨大なビデオテープを日々チェックして、番組企画のネタになりそうな映像(主に怪奇現象関係)を見つけるたびに、バディポジの同僚ディレクター二階堂早織とともに取材に出かけては事件に巻き込まれる。というのが基本的なプロット。

さらにところどころで仄めかされる常田大陸の抱える秘密や、その原因にもなっている過去の事件などが絡んできます。冒頭からたびたびふれられますが、実は部署の上司である佐山は常田とそれにまつわることを知っているようです(常田が佐山の部署に入ってきたのは偶然らしいですが)。後半は佐山が常田を知るきっかけになった、とある過去の事件にまつわるエピソードが話の中心なってきます。

結論は?

印象としては、新耳袋風の実話怪談モノとXファイル系(国内で言えばトリック系?)のバディでのオカルト探索モノをミックスして、軽く薄くしたようなかんじです。

よくある「トンネルの怪異モノ」の第1話、「呪いの人形」をあつかった第2話は、もろにJホラー的な演出もふくめて予想を裏切らない内容です。期待もそこまでは裏切ることはありません。特別面白いかというとそういうわけではないけれどテレビドラマならこの程度かなとも思えるので、割り切ってみればそれなりに楽しめると思います。

その後も前半は「こっくりさん」「呪いのヨロイ」など心霊モノが続くんですが、1話・2話のようなJホラーテイストは薄れて、ちょっとした人間ドラマを入れてきたりしてきます。ほとんどのエピソードを担当するシリーズ監督の人は、Jホラー的な演出が向いていないのか、そういうテイストでやるつもりがないのか、心霊ホラーモノとしては中途半端で怖さも面白さは薄れていきます。それでも30分枠ということもあるので、そんなにストレスにはならず気楽に見ることができます。

心霊モノとして最後まで通すのかと思っていたら、中盤以降はテーマが超能力とか、宇宙人やらUMA風の怪生物まで出てきてオカルト全般に広がってきます。
それに常田の秘密や佐山が関わった過去のも事件も絡んでくるんですが、常田の秘密については予測がつくレベルで仄めかされているし、クライマックスも期待したほど盛り上がりません。

超能力がテーマになった流れで、スプーン曲げの清田さんにスプーン曲げの実演を見せてもらいに行くという最終話につながります。森達也さんが監督する最終話は、予想通り本編とはあまり関係のない番外編のようになっています。
佐山の先輩として森達也さんが本人役で登場して、擬似ドキュメンタリー要素もをまじえた構成になっています。

相変わらずのボヤキと憤りまじりの森節で語られることも、氏が以前から何度も語ってきたことです。森さんの作品に全く触れたことがない人にアピールするかどうかは微妙だし、面白いというよりも興味深いと行った方がいい内容ですが、テレビでは二度と見ることができないようなシーンもありで、この番外的な最終話がシリーズ最大の見所になっています。

本編自体は心霊ホラーファンがお金を出してまで見る内容ではないですが、amazonプライムビデオで無料で見れるので、軽いノリで見るにはいいんじゃないでしょうか。