
クラウドソーシングサイトでデザインを依頼する方法には、『プロジェクト形式』『コンペ形式』『スキル販売形式』といった形式があります。
どれを選ぶのかで発注から納品までの流れが異なりますし、クライアント(依頼者)側に必要になるスキルや対応方法も変わってくるんです。
それぞれにメリット/デメリットがあるので、予算,デザインの内容,納期,自分の知識/スキルなどを考えて、案件に合った発注形式を選ばないと、後々トラブルになって困ってしまうこともあります。
そんなことにならないように、今回はクラウドソーシングの発注形式の種類と特徴について詳しく解説していきます。
依頼したい案件にぴったりの発注形式を選んでください。
《プロジェクト形式》…じっくり打ち合わせ!経験者向け?
『ランサーズ』『クラウドワークス』etc
《プロジェクト形式》ってどんなシステム?
最初に「こんな案件があるんですけど…」と大まかな内容や予算を提示します。
すると、それを見て興味を持ったクリエイターさんたちが、実績や過去の仕事の紹介などと合わせて見積もりを提案してくれます。
次に、提案してきたクリエイターさんたちの中から、条件などを考えて依頼する相手を決めます。
その後はいろいろなやり取りや相談をかさねて依頼したものを形にしていくというわけです。
《プロジェクト形式》の特徴は?
プロジェクト形式の案件を見てみると、比較的大きな案件が多く依頼する側も会社や組織などしっかりしたところが多いようです。
予算も高めに提示しているものが目立ちます。
クライアント側にものプロフェッショナルな対応が必要
しっかりした仕事で高額報酬が期待できれば、スキルや実績があるクリエイターさんが提案してくれる可能性も高くなります。
その反面、適切な対応,ある程度の知識,相応の予算など、発注側に求められことも多くなります。
応募してきたデザイナーさん全員と何度かやりとりをして依頼先を決める期間も必要になので、トータルのスケジュールも長めに設定しなければいけません。
メールなどでの打ち合わせや細かいやり取りをスムーズにできるくらいの知識/スキルも必要になので、どちらかというと“プロ仕様/経験者向き”の形式ですね。
デザイン発注の経験がない人や予算が少ない人には、あまりおすすめできません。
《プロジェクト形式》のメリットは?
• 比較的スキル/実績のあるクリエーターが集まりやすい
《プロジェクト形式》のデメリットは?
• 他の形式と比較すると報酬の相場が高め
• システム的に納期が短い場合は難しい
《プロジェクト形式》はこんな人にオススメ!
• 高額報酬を提示できる人。
• 細かくやりとりしてプロジェクトを進めたい人。
• 発注先を吟味したい人。
《コンペ形式》…ビギナーでもイベント感覚で?
『ランサーズ』『クラウドワークス』etc
《コンペ形式》ってどんなシステム?
コンペとはコンペティションの略で「競技会」という意味。
複数のデザイナーに競合させて採用作品を決めるという、しばらく前にニュースでも話題になったシステムです。
「こんなデザインお願いします!」と募集をかけると、いろいろなクリエイターさんが実際にデザインして提案してくれます。
その中から気に入ったデザインを選んで採用するというわけです。
《コンペ形式》の特徴は?
コンペ形式も質問への対応などやり取りは必要ですが、“プロジェクト形式”ほど綿密な打ち合わせになることは少ないでしょう。
むしろ、細かい指示や打ち合わせをしなくても、自分のイメージだけで作品を仕上げてくれるデザイナーさんもいます。
具体的なイメージを持っていないクライアントや、デザイン発注の経験がない人とっては敷居が低い発注形式ともいえます。
しかも、完成したデザインをいろいろと見て選ぶことができて、発注する方としてはいい事づくめのようですが、注意すべき重大なリスクもあります。
コンペ形式は当たり外れが大きい
コンペ形式は発注側にとってだけではなく、応募する側にとっても敷居が低いわけです。
なにしろ、実績やスキルも問われないので、とりあえずデザインして提案するだけ。
当然、技術のあるプロデザイナーに限らず、学生さんや勉強中の人からただデザインソフトを持っているだけの人まで、いろんな人が応募してくることになります。
それが一概に悪いこととはいえませんが、どうしても集まる作品のクオリティは玉石混合でピンキリになってしまいますね。
見る目がある人なら、「えっ!? これはないだろう…」と言いたくなるレベルの作品があふれかえっています。
また、デザインの使い回しや盗作を採用してしまうリスクもあります。
実際、応募作品に疑問を感じた人が元になったと思われる作品を探し出し、比較して問題提起したこともあります。
無駄な出費になってしまうことも…
コンペ形式は初心者でも発注しやすい形式ですが、いくつの提案がくるか?どんな作品が集まるか?など、募集してみないとわからないのでギャンブル要素が高くなります。
だからといって報酬が低すぎるとスルーされるので、クオリティを求めるのならば報酬は水準以上の金額に設定しておく必要もあります。
さらには、気に入った作品がない場合でもいったんどれかを採用〜支払いを済ませ改めて募集しないといけないので、費用や時間が無駄なってしまいます。
デザインの良し悪しを見極めるスキルが重要
デザインの良し悪しを判断できなければ、盗作じゃなくてもクオリティが微妙な作品を選んでしまうこともありえます。
そうなるとブランドイメージや費用対効果も下がって、結果的にマイナス。
コンペ形式で発注するのであれば、デザインを見る目をに加えて情報収集能力やチェック/比較能力なども必要になるということです。
完成したデザインを比較してすることができて、一見すると敷居も低く見えるコンペ形式ですが、このような様々なリスクをはらんでいることも理解しておきましょう。
《コンペ形式》のメリットは?
• 完成したいろいろなデザインを比較して決めることができる。
• デザイナーと細かいやり取りをしなくても、なんとかなるかもしれない。
《コンペ形式》のデメリットは?
• 応募作品のクオリティに当たり外れが大きい。
• クライアントにデザインを見極める目が必要。
• 採用したいデザインがなくても、どれかを選んで報酬を支払わなければならない。
《コンペ形式》はこんな人にオススメ!
• とにかくろいろなデザインを見て選びたい。
• ゲーム要素,イベント要素,ギャンブル要素歓迎
• デザイナーとの細かい打ち合わせや専門的なやり取りはさけたい
《スキル販売形式》…プロのスキルを激安で!
『ランサーズストア』『ココナラ』etc
《スキル販売形式》ってどんなシステム?
クリエーターが「チラシ制作○○○円で」「ロゴ作成×××円で」といったようにデザイン作業をプランとして販売する形式。
発注したい人は、それを購入することで依頼することができるというシステムです。
低料金でプロのクオリティが期待出来る。
出品しているクリエーターはたくさんいるので、経歴やスキルもさまざま。
経験者やプロデザイナーが多く、技術やセンスは一定の水準をクリアしている人がほとんどです。
プロのデザイナーさんでも「空き時間の有効活用」的なノリなのか、普通ではありえない格安料金での出品も多く、探せば5,000円以下のプランもあります。
また、相談次第では即日〜翌日納品など、急ぎ案件に対応してくれる人もいます。
プロデザイナーの仕事としては破格の金額なので、“技術のある人に安く依頼したい”という人にはもっともオススメです。
デザイナーさんとのコミュニケーションは重要
低料金なこともあり、文章や写真などの素材はこちらで用意するのが前提です。
作業内容によってはオプション扱いなので、追加料金が必要なこともあります。
また、クリエイターのヒアリング(質問)に答えたり、参考になるイメージを探したりと、コンペ形式ほど手抜きはできません。
どの出品者を選べばいいか迷う場合は、プロフィールのページからポートフォリオやコンペに出品した作品を見て選びましょう。
基本的に、多少長くても説明文が詳しく記載されている人や、詳細で丁寧なヒアリングをしてくれる人には、安心して任せらる印象があります。
また、実績数や評価数で選ぶという方法もあります。
評価数が多い人は、何かはわかりませんが多い理由があるのでしょうからね。
ただし、作品を見てみると実績数が少なくてもスキルの高い人はたくさんいます。
評価数や実績数を気にするより、実際に問い合わせてみてその対応で選ぶのがベストでしょう。
まずは、1人に絞らず何人かを選んで問い合わせてみることです。
《スキル販売形式》のメリットは?
• 比較的料金が安い。
• 水準以上の技量があるクリエイターが多い。
• 納期も含め細かいオーダーにも対応してもらえやすい。
《スキル販売形式》のデメリットは?
• 格安料金の場合、クリエーター側からの要望やルールもやや多め。
《スキル販売形式》はこんな人にオススメ!
• 格安でクオリティの高いデザイナーに依頼したい。
• 短納期で仕上げてくれる人を探したい。
《直接依頼形式》…リピート依頼向き!
『ランサーズ』『クラウドワークス』etc
《直接依頼形式》ってどんなシステム?
クラウドソーシングのサイトに登録しているデザイナー/クリエイターの中から、案件にマッチした人をピックアップして、直接問い合わせや依頼をする方法です。
経験者向き?リピート発注用のシステム?
進行の流れや必要なやりとりについては、基本的には“スキル販売形式”と変わらないと考えていいでしょう。
ただし登録しているデザイナー/クリエイターすべてが対象になるので、対象になる人数が“スキル販売形式”の出品者の数とはケタ違いに多くなります。
そのため、クリエイターを探すだけでもかなりの時間が必要で、かなり苦労することになってしまいます。
また、“スキル販売形式”の出品者のように、懇切丁寧に必要事項について説明てくれたり、発注から納品まで進行をリードしてくれるとは限りません。
クライアント側にも水準以上の知識やスキルがないと、スムーズな進行はむずかしいでしょう。
どちらかというと、以前依頼したクリエーターさんに再度発注する時に使う、リピーター向きのシステムと言えるかもしれません。
《直接依頼形式》のメリットは?
• 双方の知識/スキルが十分であればスムーズで効率的。
• 発注したい相手をが決まっている時には便利。
《直接依頼形式》のデメリットは?
• 発注先のあてがなくゼロから探す場合は、途方もない時間や労力が必要。
• クライアントにも知識や経験、スキルがないとむずかしい。
《直接依頼形式》はこんな人にオススメ!
• 以前発注した相手にリピート発注したい。
• 発注先を納得がいくまで吟味したい人。
自分の案件にマッチした発注方法を選ぼう!
クラウドソーシングでの発注方法の種類とそのシステムの違い、それぞれのメリットやデメリットを解説してきました。
迷った場合や自分の知識やスキルに不安がある場合は、とりあえず“スキル販売形式”がおすすめ。
そこで出品デザイナーさんから何人かを選び、メールで問い合わせしてみるのが話も早くて確実でしょう。
